NEXCO3社、ETCシステム障害で新たな対策を発表――“渋滞回避”と“デジタル精算”がカギ

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概要

2025年4月6日に発生した大規模なETCシステム障害を受け、NEXCO東日本・中日本・西日本の3社は22日、今後の“当面の対策”を発表しました。今回の障害は、東京・八王子・名古屋支社管内の計67か所の料金所で発生し、東名・新東名・中央道など17路線106か所で課金処理が不能となり、最大2km超の渋滞が10か所で発生。高速道路利用者に大きな影響を与えました。

障害の原因

障害の原因は、深夜割引の見直しに伴うシステム改修で“ETCカード判定データ”が破損したこと。データの消去機能が不十分で、蓄積されたデータがシステムを圧迫し、正常なETCカードも通行不可と判定される事態となりました。

NEXCOの対策

NEXCO3社は今後、同様の障害発生時には以下のような新対策を実施します。

  • 渋滞を防ぐため、出口料金所の発進制御バーを速やかに開放し、スムーズな通行を確保
  • 障害発生時は料金表示器にカバーを設置し、ETCレーン以外も通常通り運用
  • 利用者への情報は本社が一元的にSNSやアプリなどで迅速発信
  • 料金精算は24時間対応の専用ウェブサイトで、スマホやPCから簡単手続き。クレカやコンビニ決済も選択可能
  • 24時間の連絡体制を構築し、グループ会社・ベンダーと連携して早期復旧を目指す

また、障害の目安として「同一支社管内で30分間に10台以上の異常停止車両発生」を設定。今後は6月中をめどに、再発防止策と危機対応マニュアルも策定予定です。

“もしもの時”も安心して高速道路を利用できるよう、NEXCOのデジタル&スピード対応に今後も注目です。


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