トラックのリースバックとリバースモーゲージの違いを徹底解説

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トラックリースバックとリバースモーゲージ何が違う?

FC物流マガジン編集部

トラックのリースバックとリバースモーゲージは、どちらも「資産を手放さずに資金調達できる」点で共通していますが、仕組みや対象資産、所有権の扱い、返済方法などに大きな違いがあります。

以下に主要なポイントを比較しながら解説します。

比較表:トラックのリースバック vs リバースモーゲージ

項目トラックのリースバックリバースモーゲージ
対象資産トラックなどの事業用車両自宅などの不動産
資金調達の方法トラックをリース会社に売却し、売却代金を一括で受け取る
その後リース契約で利用継続
自宅を担保に金融機関から融資を受ける
資金は分割または一括で受け取る
所有権の扱い売却により所有権はリース会社へ移転所有権は本人のまま(担保設定のみ)
資金返済のタイミングリース料として毎月支払いが発生利息のみを毎月支払い、元本は死亡後に自宅売却で一括返済
利用の継続リース契約により売却後も同じトラックを使い続けられる自宅に住み続けられる
主な利用者運送業・建設業など事業者主に高齢者の個人
資金使途事業資金(運転資金、設備投資など)生活資金、医療費、リフォームなど

それぞれの特徴と違い

トラックのリースバックとは

  • 資金調達方法:所有しているトラックをリース会社に売却し、その代金を一括で受け取ります。その後、リース契約を結ぶことで、売却したトラックを引き続き利用できます。
  • 所有権:売却時に所有権はリース会社に移りますが、リース契約によって利用権は継続します。
  • 返済方法:毎月リース料を支払う必要があり、契約満了時には再リース・買い戻し・返却などの選択肢があります。
  • 用途:主に運送業や建設業など、事業資金の調達手段として利用されます。

リバースモーゲージの仕組み

 リバースモーゲージは、高齢者が自宅を担保に金融機関から生活資金等の融資を受け、契約者が生存中は自宅に住み続けながら毎月利息のみを返済し、元本は死亡時に担保不動産の売却によって一括返済するという仕組みである。
 この制度は、老後の生活資金や住宅ローンの借り換え、リフォーム、老人ホームの入居一時金など幅広い用途に利用できる一方、金利上昇や不動産価値下落による融資限度額の減少、相続人の同意が必要といったリスクや制約も存在する。
 したがって、リバースモーゲージの利用にあたっては、契約内容やリスクを十分に理解し、資金計画や家族との合意形成を慎重に行うことが求められる仕組みである。

  • 資金調達方法:自宅を担保に金融機関から融資を受け、資金は分割または一括で受け取ります。
  • 所有権:所有権は本人のままで、担保設定のみ行われます。死亡時に自宅を売却して元本を一括返済します。
  • 返済方法:生存中は利息のみを支払い、元本は死亡後に自宅を売却して返済するのが一般的です。
  • 用途:主に高齢者が老後資金や生活費、医療費などを調達するために利用します。

特に異なるポイント

所有権の移転タイミング

トラックのリースバックは「資金調達と同時に所有権がリース会社に移転」しますが、リバースモーゲージは「生前は所有権が本人に残り、死亡後に売却されて所有権が移転」します。

返済・支払い方法

リースバックは「毎月リース料の支払い」が必要ですが、リバースモーゲージは「生存中は利息のみ、元本は死亡後に一括返済」となります。

対象資産と利用者層

リースバックは「トラックなどの事業用資産」を持つ事業者向け、リバースモーゲージは「自宅などの不動産」を持つ高齢者向けです。

まとめ

トラックのリースバックは「事業用車両を現金化しつつ、使い続けられる」資金調達法で、所有権は即時移転し毎月リース料が発生します。一方、リバースモーゲージは「自宅を担保に老後資金を調達する」方法で、所有権は生前維持、返済は死亡後です。
どちらも「資産を活用して現金を得る」点は同じですが、対象・仕組み・返済方法が大きく異なります。

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