5分でわかる「2024年問題とその対策」 第8回

物流業界は今、大きな転換期を迎えています。

2024年問題として知られるこの課題に直面する中で、各社はどのような対策を講じるべきでしょうか。

このシリーズ「5分でわかる『2024年問題とその対策』」では、2024年問題への様々な具体的な対策について解説します。

前回の第7回では2024年問題改善に向けた具体的な対策について解説しました。今回の第8回でも引き続き具体的な対策について詳しく解説します。

FC物流マガジン<br>編集部<br>

今回は具体的な対策として、運転以外の作業の分離についてです。

目次

運転以外の作業の分離

概要:

トラックドライバーの拘束時間が長くなる原因の一つは、運転以外の附帯作業を含むことです。これらの作業を分離することで、ドライバーの拘束時間を短縮し、効率を向上させることができます。

メリット:

拘束時間の短縮: 他の作業員が運転以外の附帯作業を担当することで、トラックドライバーの拘束時間が短縮されます。

作業負荷の軽減: トラックドライバーが積み卸し作業や棚入れ・棚出し作業を行う負担が軽減されます。

輸送サービスの安定: 荷主にとっても、トラックドライバーの作業負荷が軽減されることで輸送サービスの安定性が向上します。

FC物流マガジン編集部

次に参考事例について詳しく解説します。

参考事例: バース接車コントロール、専門積込作業員配置による積込時間の縮減(高知県)

事例の概要:

高知県で実施されたバース接車コントロールと専門積込作業員の配置による積込時間の縮減事例です。

成功のポイント:

発荷主の理解と協力: 発荷主が改善に理解を示し、協力体制が充実していたこと。
円滑なコミュニケーション: 発荷主と運送事業者の間で話し合いの場が設けられ、円滑なコミュニケーションが行われたこと。

改善前の状況:

発荷主が集荷した荷物は仕分けされ、方面別車両前の荷捌きスペースへ移送されていました。
荷捌きスペースに荷物が溢れないように分けられ、速やかにドライバーが積荷作業を実施していました。

改善後の状況:

貨物量を考慮してバース接車時間を細かくコントロールしました。
隣接する荷捌きスペースを確保し、積み込みをまとめて実施しました。
専門積込作業員を配置し、バース接車時間を遅らせ、ドライバーの積み込み作業時間を削減しました。

事業内容:

バース接車コントロール: 主に市場の休日前の火曜日と土曜日には、バース接車台数が少なく、構内の荷捌き場所に空きスペースが確保できるため、仕分けされた貨物を一時保管し、バース接車時間を後倒しにすることで、積込時の拘束時間を縮減しました。
専門積込作業員の設置: 受付から積込作業完了まで約5時間弱を要していた作業を、専門の積込作業員が実施することで、運転者の長労働時間を抑制しました。

結果:

バース接車コントロール: 改善前の積込時間約4時間15分が3時間に短縮されました。
専門積込作業員の設置: 積込作業時間が約4時間45分から0時間に短縮されましたが、取卸作業時間が30分延長されました。

成功の要因:

発荷主における理解と協力体制が充実していたこと。
発荷主と運送事業者の間で円滑なコミュニケーションが行われたこと。
この事例は、トラックドライバーの拘束時間を短縮し、運送業務の効率化を図るための参考となります。運転以外の作業部分を分離することで、ドライバーの作業負荷を軽減し、輸送サービスの安定性を高めることができます。

※出典:厚生労働省,国土交通省,公益社団法人 全日本トラック協会「取引環境と長時間労働の改善に向けたガイドライン事例集

今回取り上げたバース接車コントロール、専門積込作業員配置による積込時間の縮減には、運送会社だけでなく荷主にとっても大きなメリットがあります。この方法を導入するには、発荷主の新たな市裁きスペースの確保が必要なため時間をかけて関係者間での協議が必要です。しかし、2024年問題の解決には、運送業界の関係者全員が協力し合うことが不可欠です。交渉術に関する詳細な解説が掲載されている記事も参考にしてください。

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